父と電車に乗った。。。
父と電車に乗った。
平日の正午過ぎの電車は空いていて、
わたしと父は並んで座った。
「わたしは『社会不適応者』なの?」
って尋ねた瞬間、涙がこぼれた。
「大丈夫だよ。ゆうこは学生なんだ。
まだ社会に出ていないだろう。
それに、
社会に適応出来ている人間など、
本当は誰もいない。
そう見えるだけなんだよ。」
父は、
旧制高校を卒業したばかりの若い時分に
小学校の代用教員をしていた。
わたしが生まれるより何年も前に
教員を辞めていたけれど、
わたしにとって、
父はずっと学校の先生だった。
なぜなら
父は教員をしていた頃の想い出を
何度も何度も話してくれたし、
父が教えた『こどもたち』は
すっかり大人になっても家を訪ねてくださった。
父が亡くなってからも、
お線香をあげて想い出話をしに来てくださる。
生徒さんたちから
「先生は…。」って、
宝物のような想い出を伺う時、
嬉しくて胸がどきどきする。
生徒さんたち皆さんのおかげで
父の人生は本当に幸せだったんだと思う。
父は、
「こどもはみんな可愛いよ。」
って、いつもいつもいつも心から言っていた。
わたしが、
『学校』という場所がどんなに苦手でも、
『学校の先生』に親愛の情があるのは
『学校の先生』だった父が大好きだったから。
今月末に、
70名ほどの小学校、中学校の先生方の勉強会で
講師としてお話しすることになった。
アウェイな感じなのかもしれない。
でも、とってもとってもとっても楽しみにしている。
2020年。
学校は、
いまだかつてない大きな変化をする。
今、まさに分水嶺。
【子育て相談室 根っこのこどもたち】