わたしはフマンなんじゃなくて、フアンなのよ。だからママのギューっがたくさん必要なの。
小学校に入学して間もない頃、
娘は毎日とってもイライライライラ。
「どうしたの?何か不満なの?」
と訊いたら、
「ママ、わたしは不満なんじゃなくて、不安なの。
だからわたしはママのギューっがたくさん必要なの。
もっともっとギューっしてちょうだい。」
登校前、支度を終えてから
私の膝の上で
娘がギューっと私を抱きしめる。
私も同じくらいギューっと娘を抱きしめる。
「これくらいでもつかな。」
とか呟きながら膝から下りて
「いってきます。」
と登校する。
朝、学校に行く準備をノロノロノロノロしている。
楽しいに決まってる。かどうか分からない場所へ出かけて行くのは
とても不安だから。
今日、
わたし、先生に叱られないかしら。
お友達が叱られないかしら。
お勉強、難しくないかな。
簡単かな。
お友達と仲良く遊べるかな。
けんかしちゃうかな。
ほめられちゃったらどうしよう。
ほめられなかったらどうしよう。
楽しいかな。
つまんないかな。
「漠然とした不安なの。」
とは小学生のボキャブラリーでは言わないけれど
きっとそういうことなんだろうと思う。
夜のギューっ。
朝のギューっ。昼の分も一緒にギューっ。
もりやゆうこ【子育て相談室 根っこのこどもたち】