『はじめて考えるときのように』(感想)
「私はいつも頭を空っぽにして、
今考えたいことだけを考えるようにしているのよ。
だから覚えていられないの。」と、
6才の頃言っていた娘が今は小学校に通っている。
くり下がりのあるひき算をする時に、
たとえ時間がかかっても、
数え間違っちゃってミスが多くても、
指折り数えながらゆっくり考えたいっていう1年生さんは
たくさんいるみたいなんだけど、娘もやっぱりそう!
数の感覚を養うのことがいずれ必要っていうのはもちろんなんだけど、
「私ね、考えたいの」って
自分の指を1本ずつ折りながら真剣に問題を考える姿は
とっても良いね!
と思っていたら、こんな本を見つけました。
『はじめて考えるときのように』
文・野矢茂樹 絵・植田 真 (PHP)
あとがきに野矢さんが「ワクワクしながら本を作った。」と
書いているんだけど、
そうだろうなーっと思う!装丁も中身も素敵です。
考えるっていうのは、
問題の答えの候補が現れたとき、
いつでもそれをつかまえられるように
ピンピンにチューニングしてある過敏な楽器みたいになっていること。
何かが思い浮かんだときに、
「これがあの問題の答えかもしれない!」
っていう声が聞こえるように耳を澄ますこと、研ぎ澄ますこと。
問題を解くやり方を覚えるんじゃなくて、考える。
答えを見つけると、子どもは「あ、そうか!」って嬉しそうに叫ぶ。
お風呂で答えを見つけたアルキメデスのように。
見ている私もすごく嬉しい♪
もりやゆうこ【子育て相談室 根っこのこどもたち】